ストリートスマート/「公演」

田畑 猛という、非常にクレバーな男がいまして。

アタマのキレがあまりに素晴らしくて、思わず、イシヤマのプロジェクトに誘ってしまったくらいなんです。
プロデューシング・ワークを担当してもらい、公演の「興行」的な部分を、がっちり支えてもらいました。


笑っちゃうのが、本人は舞台作品のプロデュースなんか、全くの未経験
しかも、いわゆるダンスの公演を、シアターに観に行ったことすらなかったんです。

 

でも、そういうことは本当に関係ないことでして。
特にインディペンデントなアート活動では、フレッシュなアプローチの方が有効だったりしますし。

ただ、彼だからこそ出来てしまったというのは、あると思います。
まさに「ストリートスマート」の極致みたいな男なんで。


我々の公演、2017年の『0dB』(ver.01)とか、2018年の『SHGZR-0dB』の時に、観客席があれほど多様な「世界」の人達に溢れていたのは、彼のチカラが大きかったわけです。

 

他のダンス公演だと、客席が関係者ばかりっていうのが多いんじゃないでしょうか。
もちろん否定はしません。同業者に受けるというのも、かなりカッコいいことですし。
ただ、そういうのばかりなのも、ナンじゃないかなぁと。

photo by Yohta Kataoka

 

そういうスゴ腕な田畑店長なんですが、本業はミュージシャンなんです。
(あ、そうだ。イシヤマはいつも「田畑店長」呼ばわりなんです。このあたりのことは気になると思うんですが、本人にでも聞いてください)

「もらすとしずむ」というバンドのリーダーで、ライブではサンプラーを叩いたりしています。

何かバンド名が不思議な感じですが、「漏らす」で「沈む」なんでしょうか?
このへんもただならぬものを感じます。あんまり本人に確認したこともなかったような。

 

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で、彼らは、いつもは、いわゆるライブハウスでプレイしているんですが、とうとうシアターを押さえて、「公演」をすることになりました。

「もらすとしずむ」も当然出演するんですが、他にもダンス等のパフォーマンス・ゲストを迎えて、イベント/パーティは行なわれるそうです。

 

個人的には、こういう「異ジャンルからの飛び込み」みたいなものには、本当に声を上げたくなります。拍手喝采です。

もっともっと国内でも都内でも、「音楽関係→シアター」のようなダイブが増えると、パフォーマンス・シーン全体が面白くなるんじゃないかなと思っています。活性化もするでしょうし。

まぁその前にこちらが、外から見て魅力的なシーンになっていないと、「ダイブ」など起こりようもありませんが。

「他の業界お断り」ではなく、「他の業界だからこそのフレッシュなアプローチ」に触れたいんです、とにかく。

 



よくインタビューでも答えてますが、こちらは「面白いショウ」を観たいだけなんです。
熟練ワザの「うまいショウ」も観たいと言えばまぁそうですが、それよりは、パワフルなもの、エネルギー溢れるものの方が、優先順位が高いです。

 

そういう意味では、「異ジャンルからの飛び込み」には期待しちゃうんです。
言わば、いい意味での「シロートさん/一見さん」ですし。
これは「怖いもの知らず」の可能性が大です。


まぁ、イシヤマが田畑店長に、「悪い影響」を与えてしまったんじゃないかと、ちょっと反省めいた気分がないわけでもないんですが。

 


 

「もらすとしずむ」のライブを観た、イシヤマの友人は戸川純とかビョークとかを思い出したよ〜」と言ってました。

彼はちょっと知られたディレクターで、これまでもいろんなアートもの/カルチャーものを見てきた人物です。

結構、この表現はいいとこをついてると思います。


確かに、ちょっとヒネくれた、「昼な感じ」が全くないロックを、「もらすとしずむ」は展開しています。


「真夜中に街歩きする時のサウンドトラック」と言ってもいいんじゃないでしょうか。

 


 

そういうバンドの「公演」。
もちろん、イシヤマも色々とスタッフワークをします。


8/27(火)と8/28(水)の夜、会場のd-倉庫(東京都荒川区東日暮里6-19-7)でお会いしましょう。

 

わけが分からない面白さが満載だと思いますよ。

なんたってイベントのタイトルが、『よあそびくらぶ』ですし。

 

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Original photo courtesy of Yohta Kataoka